こころの軌跡〜天使くんの母の気持ち〜
失いかけてしまった自信
天使くんの保育所生活も順調に行ってます。
どんなに小さなことでも、出来るようになればそれはとても大きな喜びとなります。
私は今まで、天使くんが嫌がる事は無理強いはして来ませんでした。
例えば、家では嫌がる天使くんを無理やり椅子に座らせて、何かを強要するということは
避けてきました。
もちろん、ST等の訓練の時は別ですが、椅子にじっと座っていられないのには、
それなりの理由があると思っていたので、天使くんが気が乗らないのなら
それはそれで仕方ない....時期が来れば興味を持つようになるだろうと、
呑気に構えてきました。
そんなことではいけないのでしょうか?
なんだかわからなくなってしまいました。
というのは、幼児を対象とした「ことばの教室」の先生との面談で、また少し自信喪失....
天使くんの‘なんでも口に運ぶ’という行動から見て、先生はまだ10ヶ月ぐらいのレベルだとおっしゃる。
そりゃわかる。私もそう思ってたから。
運動機能もまだまだで、手の使い方もまだ下手ですねとおっしゃる。
そんなことだって、わかってる。
今はもっと母親との関わりが大切で、いろいろ工夫してやってみてくださいとおっしゃる。
ほんの少しの時間でもいいから、じっくり向き合っていられるようにがんばってくださいとおっしゃる。
例えば食事の時間は座っていられるように....
(おいおい、ちょっと〜、天使くんはお食事中は座っていられるのにぃ〜)
養護学校の先生からの要望で、小さいうちにこういうこと(席にじっと座っていられないこと)を
きちんとしつけておかないと、大きくなってから結局体罰を与えることになると言われているとおっしゃる。
まあね、家庭でのしつけは大切よね。でも....
ちょっと待ってよ、体罰だって??
養護学校ってそういうところなの?私は驚きました。
棒さしやひも通しなどのおもちゃを取り出して、天使くんにやらせてみた。
まともには出来ない。手や腕に余計な力が入ってしまう。
それが気になるとおっしゃる。
私はずーっとずーっとそんなことは気になっていた。
でも、今は出来なくても、訓練することが大切で、そのためには向き合って座っていられることが
できなくてはならない。それも訓練とおっしゃる。
いったい、この面談中何回「訓練」「お母さんとの関わり」という言葉を耳にしただろうか?
面談が終わって、ドドーっと疲れてしまった私です。
とても暗い気持ちになってしまいました。
できないことはわかってるよ。
お手手が上手に使えるようになることが大切だってこともわかってるよ。
ことばが出るのはそれからだってことなんて、ずっと前から知ってるよ。
今、やっと保育所という新しい環境に慣れ始めたばかりの天使くんなのだ。
保育所に慣れたということだけだって、すごいことだと思うし、それだけだってとても成長してる
って思えるんだよ。
それなのに、そんな話題には一言も触れず、ただただ訓練、お母さんとの関わりという言葉の連発。
まるで、ことばが出ないのは母親の接し方に問題があるかのような言い方だった。
じゃあ、今まで歩んできた道のりはいったい何なの?
あなたは天使くんの何を知ってるの?
どうして、母親が自信をなくすような言葉を浴びせるの?
あなたのそう言う否定的なものの言い方、見方がどれほど母親の気持ちを傷つけるのか
わかってないよ。
先生は天使くんのようなのんびりくんを育てているお母さんたちの気持ちなんて、
わかってないと思ってしまった。
今まで伸びてきたことを誉めてくれたらすごく嬉しいんだよ。
少しずつでもいい、どんなに小さな歩みでもいい、ゆっくりだけど前に進んでる、
そういうことが嬉しくて、励みにもなるんだよ。
それを、ああしろこうしろ、訓練が大事、もっとお母さんが関わってあげないとダメだとか....
みんな頑張ってるんだよね。どうすれば良いのか、試行錯誤しながら子どもと一緒に歩いてるんだよ。
そういうところを認めて欲しいのに....甘いかなぁ?
保育所に入れたことすら間違っているのかと思えてきてしまった。
今は集団よりも、母親との1対1の関係が大切だと言わんばかりの面談内容だったのには、
かなりショックを受けてしまいました。
まずは認めて欲しかった。それから、こうすることがお奨めよと、諭して欲しかった。
結局は今はまだ、ことばの訓練を受ける時期ではないとのこと。
ま、そう言われることは予測していたので、ショックではないのですが....
2000年7月記
(思いきり愚痴になってしまいました。ごめんなさい!)
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