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枯野来て枯野の果ての民話の灯

外厠(そとかわや)戸の軋み(きしみ)いて花八つの手

竹馬が威張って通る道路鏡

みそか蕎麦いくたび職を変えしかな

山寺の無住となりぬ薮柑子(こうじ)  

風呂吹きやもうあきらめたマイホーム

一茶忌やわれには帰る  故郷(くに)もなし

マスクして妻にやさしきことを言う

石蕗(つわ)の花墓地も郊外へ移るとか

探梅行(たんばいこう)焚火(たきび)かこみて待ち合わす

蓮根堀り片足上げて憩いおり

終点の駅目標に探梅行